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2024.08.08
履歴書・職務経歴書を用意する
販売経験者の自己PRって?作り方やポイントを解説【例文あり】
職務経歴書や面接の準備で、何を書けばいいか、何を話せばいいか困るのは自己PRですね。
当社MUSUBUでは、販売職の方の転職支援の実績も多いため、今回は販売職の方向けに、自己PRの作り方を例文付きでご紹介させていただきます!
自己PRは、応募先の企業に「うちでも活躍できそう!」と思ってもらえることが重要です。 そのため、頑張ってきたことが複数ある中でも、その企業で一番活かせそうなエピソードを選ぶことも大切です。
今回は、自分の中のエピソード探しの方法、そして、企業が何を求めているか考える方法をご紹介させていただきます!
目次
自分の頑張ってきたエピソードを探す
頑張ってきたことと言っても、そこまでわかりやすい成果もないし、アピールなんてできないよ、と思われる方も多いかもしれません。
しかし、企業も輝かしい実績だけを求めているのではなく、あなたが入社したら日常でどのような働きをしてくれるのか、入社後のイメージができることの方が大切です。
シーンごとに事例を紹介するので、自分の場合はどうだったか、どんなにささいなことでも大丈夫なので思い返してみましょう。
接客のシーンを振り返る
販売の業務といえば、一番イメージしやすいのは接客のシーンではないでしょうか。
接客するお客様にはどんな特徴があったか、販売する商品はどのようなものか、その環境の中でどのようなコミュニケーションを取っていたかという点で振り返ってみましょう。
(例)
・目には見えない機能面など、わかりにくい商品を丁寧に説明していた
・複雑なプランの商品を簡単に説明できるよう、工夫して話していた
・他社商品との違いをメリット・デメリットを含め、誠実に伝えていた
・「こんな場面でも使える」という使い方のイメージを提案していた
・お客様の利用イメージなどニーズを丁寧にヒアリングした上で、おすすめの商品を提案していた
・若いお客様には端的な表現でお話し、高齢のお客様には相手のペースに合わせた話し方をするなど、相手に合わせたコミュニケーションを取っていた
・富裕層のお客様が多かったため、丁寧な接客マナーで対応していた
上記の例のように、日常ほんの少しでも気を付けていたこと、工夫していたことは、あなたの強みになります。
少しでも、気を付けていたことや自分なりに工夫していたことが見つかったら、「具体的にはどんな場面で何をしたか」「そうしようと思ったきっかけは何か」「自分がそうしたことで、お客様からはどのような反応があったか」「売上などの成果にどうつながったか」といったことを振り返ってみましょう。
(例)
複雑なプランの商品を簡単に説明できるように工夫していました。(←工夫したこと)
配属された当初は、パンフレット通りの説明をしても、お客様からわかりにくいと言われてしまうこともあり、どうしたら上手く伝えられるか考えるようになりました。(←きっかけ)
自分なりに、各プランの大きなメリットとデメリット、どのような人に選ばれているプランなのかを一言で説明ができるように準備しました。一言で簡単に説明をした後に、お客様から「これかこれかのどちらかかな」「これが合っている気がする」など所感を伺い、その上でプランの詳細や、違いを詳しく説明するように心がけました。(←具体的にやったこと)
結果、お客様から、「わかりやすくて助かった」「また何かあったら相談させてほしい」という声をいただき、成約率も大幅に上がりました。(←お客様からの反応や成果)
このように少しでも工夫したことを掘り下げて考えることで、説得力のある自己PRが完成します。
育成のシーンを振り返る
店舗でのアルバイト・パートさんの採用・育成に携わった方や、正社員の新人の育成に携わった経験も自己PRになります。
マニュアルがある環境であったとしても、相手に合わせた教え方の工夫などは充分に経験としてアピールできます。
(例)
・良いところを見つけて褒めるようにしていた
・ルールやマニュアルはなぜそうなっているかしっかり説明するようにしていた
・初めてアルバイトをする学生に言葉遣いやマナーを教えていた
・メモを取ってほしいこと、メモを見ながらやってみてほしいことなど丁寧に伝えていた
・困っていることや仕事のつらいことなどを話してもらいやすいように声掛けしていた
・仕事の優先順位を明確に伝えて、なぜそうなるかを丁寧に教えていた
上記のように、育成の場面で心がけていたことも強みになります。
「育成する上で困ったこと、苦労したこと」「工夫した内容の具体的なエピソード」「なぜその工夫が必要だと思ったのか」「その結果、新人がどう育ったか、店舗にとって良い影響はあったか」などといった観点を交えてお話できると説得力のあるエピソードになります。
(例)
初めてアルバイトスタッフの育成をしたときには、一度教えても次回には手順を忘れていたり、間違えてしまったりすることがありました。(←困ったこと)
この経験をふまえて、メモを取った方がいいことは、「ここはわかりにくいからメモを取ってほしい」と伝え、丁寧に教えました。また、次回同じ作業をするときには、一度自分のメモを見ながらやってみてもらい、自分でやってみてもらった上で、間違いがないかなど確認していました。(←工夫したこと)
このことから、ただやり方を言葉で説明するよりも、自分でメモする、自分で一度やってみる方が、早く覚えてもらえることを学びました。結果として新人アルバイトスタッフも、早く独り立ちができるようになり、店舗としての人手不足も解消できました。(←店舗への良い影響)
いかがでしょうか。
新人の育成は、どの店舗でも悩むことが多く、また、販売経験者でも失敗して悩みながら対応されてきた方も多いと思います。
その中でも悩んで試行錯誤して、少しでも良い兆しが見えてきた取り組みは、苦労をしたプロセスも含めて自己PRになります。 新人の立ち上がりの早さや定着率なども成果としてアピールできます。
店舗運営のシーンを振り返る
販売職のお仕事の中では、主に商品や備品の発注などの「モノ」の管理業務や、シフトの調整などの「ヒト」の管理業務があります。そして、店舗内での人員体制や来客の状況などをふまえて臨機応変に対応する「タスク」の管理業務、売上の計上など「カネ」の管理業務などが発生していると思います。
お店によっては店長の仕事であったり、役割分担していてなかなか関わらなかった、ということもあるかもしれませんが、店舗全体を見て、他のスタッフのフォローをしたり、チームの一員としてチームワークを発揮した経験はあるのではないでしょうか。
(例)
・周りのメンバーがミスしやすいと思う場面では声掛けを多めにしていた
・お店が混んできたときには、新人には単純なレジ対応を任せるなど役割分担を考え明確にしていた
・在庫管理をする際は、在庫の把握がすぐにできるよう、整理整頓を心がけていた
・シフトで人手が足りない時期が予想されるときには、早めにスタッフの予定を確認していた
・よく使う資料の置き場所を決め、補充を切らさないようにしていた
・よくあるミスやトラブルは、起きたことをスタッフに共有し、改善策を実行していた
上記のように、業務上の困ったことの解決や、業務効率化に向けた取り組み、店舗が忙しいときの臨機応変な対応なども販売経験の自己PRになります。
「店舗で起こっていたトラブルや問題」「なぜそれを解決しようと思ったのか」「どうやって解決したのか」「結果としてどうなったか」といった観点で企業に伝える準備をしましょう。
(例)
お店では、在庫が残り10点になったら発注するというルールが決まっていましたが、忙しいときには10点になったことに気が付かなかったり、あとから発注しようと思って忘れてしまったり、誰かが発注しただろうと考えて発注をしていなかったりということがありました。(←起こったトラブル)
そこで、在庫置き場のケースに残りが10個分になったことがわかるよう、目印のシールを貼り、また発注対応したものについては、「発注済」という札を貼るようにしました。(←工夫したこと)
その結果、発注できておらず店頭で品切れしてしまうということがなくなりました。それだけでなく、発注したかしていないか履歴をさかのぼって確認していた時間や、在庫が残り10点を切っていないか確認する時間などが削減され、結果的に店頭での接客に集中できる時間を増やすことができました。(←成果)
少しでも、業務効率の改善やトラブル・ミスの解消に向けて、工夫をしてみたことがあれば、自己PRとしてお話する準備をしてみましょう。
商品ディスプレイやPOPづくりのシーンを振り返る
販売職では、商品のディスプレイやPOPづくりなど、売り場づくりも仕事のひとつとして取り組まれた方も多いのではないでしょうか。
(例)
・TVや雑誌で取材された商品をチェックし、POPを作り入口付近に陳列した
・季節に合わせた店舗の飾り付けで、お子様に喜んでもらえた
・目を引くキャッチコピーを毎回考え、お客様が足を止めていただけるようになった
・店員のおすすめ商品を隔週で選び、使ってみた感想のコメントも書くことでお客様との会話が増えた
・価格帯が安く、季節に合っている商品や限定商品をレジの横に配置することで、手に取ってくれるお客様を増やした
上記のように、ディスプレイやPOPづくりでも日常的に自分なりにこだわっていたことなどは、強みになります。
「自分なりに考えていたこと、工夫していたこと」「そうしようと思った理由」「それをやったことでのお客様の反応や売上への影響」などの観点でエピソードを準備しましょう。
(例)
店舗では季節に合わせた飾り付けをすることになっていましたが、私の店舗ではファミリー層が多かったため、お子様の好きなキャラクターなどを使い、また関連した商品を飾りの周辺にディスプレイしました。(←工夫したこと、理由)
その結果、店舗の近くを通った親子が入店してくれることが増え、ついでの買い物もしていただけるようになったことで、飾り付けのある時期は売上が15%UPしました。(←お客様の反応や成果)
いかがでしょうか。
たとえ売上UPなど明確な数字のデータがない場合でも、お客様からの言葉や、そのPOPをきっかけに購入にいたったお客様がいらっしゃった、というようなエピソードがあれば、強みとしてアピールできます。 POPの色使いや、どの商品をどこにディスプレイするかなど、自分なりにこだわっていたポイントなどを振り返ってみて、自己PRを考えてみてください。
商品知識の習得のシーンを振り返る
販売職であれば扱う商品によっては、商品知識も求められます。
新商品が出る頻度が高い業種では、キャッチアップも求められたのではないでしょうか。
(例)
・入社後は早く商品知識を覚えられるよう自分なりのノートをつくり、それを見ながら商品説明の練習をしていた
・お客様も商品が好きで詳しい方が多いので、基本情報を抑えながらお客様と会話し、会話の中で知識を増やすようにしていた
・お客様から質問されたときに応えられるよう、商品の特徴と利用イメージをお伝えする準備していた
・新商品のパンフレットは必ずすべて目を通し、特徴や売りとなっているポイントを把握するようにしていた
上記のように、学習への意欲があることも販売職の自己PRになります。
「なぜしっかり知識をつけようと思ったのか」「どのようにして知識を身に付けたのか」「その結果、接客などの場面でどのように役立ったか」という観点でお話の準備をしましょう。
(例)
お客様に合わせた情報提供ができるよう、常にトレンドを押さえ、商品知識も磨いていました。商品知識をしっかり持って接客すると、お客様から頼ってもらうことができ、納得して購入いただける場面が多いと感じたので、しっかり知識を身に付けることにこだわっていました。(←理由)
本社からの情報に目を通すことはもちろん、SNSの投稿やそれに対するコメントなども見ながらトレンドをおさえ、トレンドと商品の売りポイントや商品開発の背景などをセットで伝えられるよう、自分なりにノートにまとめていました。(←どのように)
結果、お客様からも「こういうときにも使えそうですね」などイメージを持って購入いただけることが増えました。(←結果、お客様の反応)
いかがでしょうか。
異業界への転職では、身に付けた知識自体は使わなくなってしまうかもしれませんが、学習意欲の高さなど知識を身に付けることに前向きなスタンスを持っていることや、どのようにして知識を身に付けていたかなど、自分なりの学習方法を持っていることは自己PRになります。自分なりにどのように知識を身に付けていたか振り返ってみましょう。
応募職種に合わせ、企業が何を求めているか考える
面接の準備で自己PRするときには、企業の面接官に「そのスキル・経験はうちの会社でも活かせそうだな」と思ってもらえるかどうかが大切です。
どんなに素晴らしいエピソードであっても、「すごいけど、うちの会社とは親和性ないな……」と思われてしまっては意味がありません。
企業の求人票を確認し、仕事内容からどのような働きが求められそうかを想像し、必須経験や求める人物像などをよく読んで準備をしましょう。 ここでは、求められるスキルの例を紹介します。
個人営業の場合
個人向けの営業は個人のお客様とのコミュニケーションに慣れている販売職とも親和性が高く、企業からも評価してもらいやすい応募先です。
よくある求人票を見てみましょう。
(例)
【求めるスキル】
・顧客折衝スキル
【求める人物像】
・幅広い層のお客様に対し、相手に合わせた対応ができる方
・丁寧にヒアリングし、お客様のニーズに沿った提案をする姿勢をお持ちの方
・主体的に行動し、自分で振返って行動を改善できる方
このような場合は、自分の経験の中でも「老若男女のお客様に合わせた対応ができていたことは活かせそうだな」「店舗運営の問題を発見したときに自分なりに考えて提案してきた主体性はアピールできそうだな」などと考え、どのエピソードを伝えるべきか準備していきましょう。
法人営業の場合
販売職でしっかり商品説明を丁寧にしていたことや、お客様対応のスキルを評価され、法人営業に転職する方も多くいらっしゃいます。
よくある求人を見てみましょう。
(例)
【求めるスキル】
・営業または販売のご経験
【求める人物像】
・お客様先にまめに足を運び、困りごとなどを聞いてくる行動力のある方
・多くの商品知識を身に付ける学習意欲をお持ちの方
・幅広い関係者に対し、相手の立場を理解し関係構築ができる方
この例のような場合でも、「しっかり商品知識を身に付けてお客様に合わせて提案してきた経験は活かせそうだな」「常連さんと世間話や雑談をして、その会話の中から提案の糸口を掴んできた経験と似ているかも?」など、想像を膨らませられますね。
求人票の記載内容をヒントに、自己PRの内容を決めましょう!
接客・サービスの場合
接客業・サービス業も販売職のスキルが活かしやすい職種です。
もう少しゆっくりお客様と接したい、座ってできるならサービス業に行きたい、といった希望を叶えながら、経験を活かした転職が可能です。
求人の例を見てみましょう。
(例)
【必須スキル】
・個人向け営業または販売のご経験がある方
【求める人物像】
・身なりを整えており、清潔感がある人
・相手に情報不足で不利になることがないよう、しっかり情報提供ができる方
・傾聴力が高く、お客様の置かれた状況やニーズを深く理解して対応ができる方
・多くのタスクがある中でも優先順位を付けて対応ができ、ストレス耐性が高い方
このような例の場合も、「お客様にとって重要ではあるけどわかりにくい商材について、丁寧に情報提供していた経験は活かせそうだな」「店舗で忙しいときに段取りを考えていたことや、つらい仕事内容の中でも前向きに取り組んできた経験はアピールできそうだな」など、企業が求めている人材に合わせて、より親和性のある経験を伝えられると良いですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
販売職でこれといった専門スキルや目立った実績はないと思っている方でも、充分に面接で経験をアピールし、転職後も販売の経験を活かしながらスキルアップされている方はたくさんいらっしゃいます。一度丁寧に仕事を振り返りながら、自己PRの内容を考えてみてください。
MUSUBUでは、職務経歴書の書き方や面接対策もキャリアアドバイザーがサポートいたします!